「MIND」−子どもの心を育てるために!

 

幼稚園からのレター 2

 

 幼稚園に入園してまもない子どもたちの様子はどうでしょうか。

 そして 思いやりを育てるには

幼稚園からの「園だより」をご紹介します。

 

 

  新学期が始まって2ヶ月が過ぎました。

年少・年中さんも、入園のころの緊張と不安がとれ、好きな遊びを見つけて先生やお友達と喜んで遊んでいます。年長さんも、自信を持って新しいクラスでの遊びが始まっています。まだちょっと不安な友だちもいますが、もう少し。その子の大切な成長過程の一歩と考え、あせらず見守っていきたいと思っています。さて、4月から走り抜けてきてここで“ちょっとひとやすみ”振り替えって、考えてみたいと思います。

子どもたちの遊びから

 Aは、最近ちょっと元気がありません。Aが困った顔で泣いていました。あらっと思って見ているとBがAの手を引っ張っていました。Aは嫌がっています。何もいえず困って泣いているので、訳を聞いてみるとAはお部屋で遊びたいのに、Bがむりやり外に出ようと引っ張った、ということでした。Bには、Aはどうしても行きたくないらしいということを、代弁して伝えました。Aには、嫌だと言わないと分からないと言うことを伝えました。言ったけどだめだったそうです。遊びたいのはわかるけど、無理矢理はだめよと伝えました。

 次の日、ブロックで遊んでいたA、B、と何人かの友だち。Bは、大きな飛行機を作っていました。もっと大きくしたくなり、ぐるっと見回して、少ししか持っていなかったAのブロックを取ってしまいました。ちょっと困った顔をしたAは、そのまま別の遊びに移ってしまいました。どうやらBは自分より弱いAに、いつも命令的で強い態度のようです。Aは、強引なBが嫌いだったのですが、どうしていいかわからなかったのでしょう。

 Cは「ばか、でぶ」とDの嫌がることを言います。何も理由がないのにぎゅっと引っ張ったりします。こんなときは、Cに対してその行為は間違っていることをしっかりと伝え、Dがどんな気持ちか相手の気持ちを考えてみようと話します。Dが嫌なことぐらいCも分かっていますが、Dに対してはこんな態度になってしまうようです。

 Eは、友達が作ったブロックをわざと足で蹴ってこわします。せっかく作った折り紙をわざと水で濡らしてしまいました。どうしてそんなことをするのか聞いてみると、一緒にブロックで遊びたかった、自分も折り紙がほしかったというのです。どう表現していいか分からなかったのです。Eには言葉で伝えることを教え、やられた相手の気持ちを伝えます。

 最近は、遊びの経験が不足していることをとても感じます。またB、C、E、どの子もきっとどこか満たされない気持ちを持っているのだろうと思います。欲求不満は、退行現象(赤ちゃん返り)か攻撃性として現れます。認めてもらいたいという欲求はどの子も同じように持っています。

 こうしなさい、ああしなさい、とお母さんからの要求を出す前に、お子さんの要求をかなえてあげましょう。お母さんが、どれだけ言うことを聞いてあげたかで、お母さんの言うことを聞くようになるのです。子ども達のぶつかり合いの場面を見ると、両方理由があっての場合、力関係がはっきりしている場合、意味なく一方的な場合、思い違いの場合などいろいろです。その場で解決しない、ご家庭での強力がなければ根本的には解決できない場合が多くなりました。

 

どんな子に育ってほしいですか

 「思いやりのある子に育ってほしい」多くの方が思いますね。誰が、いつ、どうやって教えるのでしょう。幼稚園ですか? お母さんですか? 私たちの尊敬する、精神科医の佐々木正美先生はこうおっしゃっています。

 「思いやり」というのは親が子どもにしてあげるだけでは育たないようです。子どもがおもちゃが欲しいと言ったら、「ああそうかい」と買ってあげるだけではどうも育たないようです。「思いやり」といいうのは、子どもが感謝すれば育つかというと育たないんです。親が家族以外の人に、もちろん家族に対してもとても大事なのですが、思いやりのある行為をしている時に一番育つのです。これは決定的です。いろいろな人とコミュニケーションしている親の姿を子どもは見ています。だから、ご近所とのお付き合いとか、やりとりとか、これが大事です。人間関係というのはそうやって学ぶんです。今日の子ども達に欠落しているのは、家族以外の人との関係がうまくいかないことです。お手本がないのです。(佐々木ノートより)

横浜市M幼稚園の保護者向け通信から抜粋しました