田島先生からのアドバス 

スポーツクラブ入会時にはどんな配慮が必要でしょう

お泊まり(キャンプやスキーなど)の時にケアすることは?

体育の先生からご両親にアドバイス

■田島先生の心配 
 15年程前から子どもたちと関わる仕事をしています。普段はスポーツクラブ、夏はキャンプ、冬はスキーと1年を通して子どもと共に活動していますが、最近変わってきたなと思うことがあります。それは子どもではなく、親の考え方、子どもに対する対応の仕方です。

■こんな配慮を スポーツクラブに入会する時に

  •   「スポーツをやってみたい」と子どもが言ったときに・・・

  •   幼稚園でメソメソしたり、園の生活にとけ込むのが苦手な子への配慮

 普段の幼稚園生活に馴染めず、泣いたり、行事に上手く参加できない子がたまたまスポーツクラブの活動を見ていて入会したい気持を親に伝えます。
 親は今まで何をしても消極的で幼稚園を嫌がっていた子が初めて自分からやりたいと意思表示したものだから大喜びで「先生入会希望です」と来るわけです。確かに自分で好きなことを見付けてそれができるようになり、自信が持て園生活で力を発揮と言う場合もありますが、大部分は見ていたときが楽しそうだっただけで実際に入会すると長続きしなかったり、苦手な種目になると「おなかが痛い」「やめたい」といった具合になります。親にしてみれば、「えっ、何で? 自分からやりたいって言ったのに。もう」とカリカリしてきちゃうんです。これはその場だけを見て「楽しそう」と感じただけなのです。やりたいと欲しているわけではありません。
 だから、すぐ入会ではなく、少し待たせて「やりたい」と言う気持が本気かどうか、また、「入会したい」と言う気持がもっと高まるまでため込ませて上げるといいんです。もしその子が本当にスポーツクラブをやりたかったらきっと、ことあるごとに「やりたい」「入りたい」といい続けるでしょう。そしたら本物です。待たせる方法は「お父さんと相談してからね」とか「幼稚園に休まず元気に行けるようになったらね」等励みになるような方法がいいです。あくまでも幼稚園が主で課外活動は2次的なものです。
 なかには「どうしても子どもが行きたいというもので」と幼稚園を休んでもスポーツクラブに来るといったケースもあります。本末転倒ですね。

       

■こんな配慮を
  •  お泊まりの時は? キャンプ、スキーなど    
  •  ホームシックにご用心

  キャンプやスキー等宿泊を伴う行事では、以前は「ウチの子、夜がだめで泣くと思いますがお願いします」とか「泣いたら泣いたでいいんです。帰ってきたらフォローしますから」等事前に子どもの情報を親からもらっていました。
 それが今は逆になりつつあります。ホームシックは幼児、小学生低学年なら必ずなります。泣いたり、大人しくなったり、おなかが痛くなったり症状はいろいろです。親と離れて宿泊して心細くない子は何回か経験を積んだ子だけです。それを予想できないように思えます。
 帰ってから「ホ―ムシックで・・・・」と言うと親は「えっ、以外」という表情だったり、「な〜んだガッカリ」といった具合です。子どもは一晩寂しさと闘って来たのです。抱きしめて「よく頑張ってきた」くらいはして欲しいですね。それが自信、次のステップにつながるんですから。「やっぱりダメだったのね」なんかは以ての外です。

 ●気持ちだけ先行しても−子どもの体調は?

 体調管理についても同様のことが言えます。
 事前に体調を崩していても行事などに参加させるケースが見られます。この場合、現地で楽しくて元気になるということも稀にはありますが、大体は同行の看護婦さんと期間中はずっとお友達となることが多いのです。体調を崩して参加したらまず現地でよくなることは無いです。親から離れた寂しさも手伝って悪化することの方が多いのです。自信をつけさせるために参加したはずが全く逆の結果になります。子どもは楽しみにしていたことなら「行きたい」と必ず言います。親が、参加したら子どもがどうなるのか、どういう支障をきたすのかを予測して判断しなければならないんです。当日までの健康管理も年齢が低い子どもの場合は、親の役目でしょう。
 何年か前に皆勤賞が欲しいために、「熱があるけど、どうしても行きたいというもので」と母親がスポーツクラブに連れて来ました。当然帰ってもらいました。子どもの要求を受け入れることは大切ですが、時には厳しい「NO」も必要なんです。

●先生と密に連絡を

  私たち、子どもに携わる仕事はどちらか一方の要求(私たちから家庭、家庭から私たち)だけでは子どもの成長は望めません。子どもを間に挟んで、お互いにコミュニケーションを図り、情報交換をしより良い方向に進むように心掛ける事が大切なのです。

Q & A

Q.園の生活になじみにくい子が心配なのはどうしてでしょうか。

A.集団生活になじみにくい子を、スポ−ツクラブで鍛えてもらおうという考えはお勧めできません。それは、ちょっとしたつまずきを乗り越えられずに、自信を無くしてしまうからです。スポ−ツクラブの種目はできる、できないがはっきりしています。普通はできないものに挑戦してできるようになったり、失敗して悔しいからもう1回挑戦してみようとなりますが、なじめない子はその気持ちが弱かったり、自分はできないんだとマイナスの発想をしてしまう場合があります。その結果、入会が逆効果になることがあるのです。

Q.元気に遊べてる子の場合は、いかがですか。

A.元気に遊べている子でも、社会性に乏しかったり、暴力的だったり、多動等色々な場合がありますので、園になじめて、よく遊べている子がすべてOKでは無いと思いますが、こういった子は比較的積極的で、失敗をあまり気にしていなかったりします。そういった点では先の子とは違ってきます。

Q.いずれにしても、子どもの状態をよく理解してからということになりますね。

A.そうです。スポーツで自信をつけようと思われて逆に自信を失われても困りますからね。親も子どもも、あせらずにということが大切ではないでしょうか。

 

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